新潟合同法律事務所(新潟県弁護士会所属)

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2018年9月21日

二つの通行権(囲繞地通行権と通行地役権)

道路に十分に接していない土地を所有していると、道路に出るために他人の土地を通行する必要が生ずる場合があります。前者の土地を甲土地(所有者A)、後者の土地を乙土地(所有者B)としますと、Bが乙土地の所有権を理由として、Aの通行を妨害しようとする際に紛争となることが多いようです。

Aが乙土地を通行しようとする際の法的な権利の主張の仕方としては、主として2種類が考えられます。

その一つは、囲繞地通行権(いにょうちつうこうけん)です。これは、原則として、甲土地が全く公道に接していない場合(いわゆる袋地)にのみ認められる権利で、公道に接しているが、単に乙土地を通るのが便利であるという理由で認められる権利ではありません。一方、甲土地が完全な袋地であれば、Bの同意なくても囲繞地通行権は認められますが、公道に出入りするのに最小限の範囲(幅)しか認められないので、自動車による出入りなどは原則として認められません。

もう一つは、通行地役権(つうこうちえきけん)です。これは、原則として、AとBの合意(契約)によって成立する権利です。合意によるものですから、甲土地が公道に接している場合にも合意があれば設定可能ですし、車の出入りできる幅の地役権を設定することも可能です。

この通行地役権は、契約書があるような場合はもちろん成立しますが、黙示の合意によっても認められることがあります。例えば、Aが長年乙土地の一部を通行し、Bもそれを黙認している場合や、AがBに対して何らかの御礼を支払いBが受領しているような場合などには、黙示の合意が認められる可能性があります。また、Aが長年にわたり、乙土地の一部に通路らしき形状を作って通路として使用している場合には、地役権を時効により取得する可能性もあります。したがって、通行権が完全な袋地であるか、きちんとした契約がないと認められないかのように言われることがありますが、やや不正確といえます。

隣地の通行をめぐるトラブルは、早期に正しい法的知識に基づいて解決しないと、深刻な紛争に発展することが少なくありません。

当事務所では、このような近隣同士のトラブルについても丁寧に相談に応じます。遠慮なくご相談ください。

弁護士 近藤 明彦

著者:

近藤 明彦話しやすい雰囲気で相談・打合せを行い、丁寧な事件処理をすること。依頼者の方の納得を最優先にし、依頼者の方から感謝されることを目標に頑張っています。個人的には、以前依頼者であった方から、別の事件の相談を再び受けること(リピート)、別の相談者を紹介していただくこと(孫事件とでも言いましょうか)が非常に多く、そのことが大変に励みになっています。お客様から満足していただけたかどうかのバロメーターであると考えられるからです。

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