新潟合同法律事務所(新潟県弁護士会所属)

電話番号:025-245-0123(受付日時:平日9:00~17:00)
受付日時:平日9:00~17:00

相談受付フォーム(予約専用)

相談受付フォーム(予約専用)

2019年4月23日

五泉市政務調査費訴訟で一部勝訴!

元五泉市議会議員の原告(安中聡さん)が、被告(五泉市長)に対し、五泉市議会の各会派が支出した政務調査費の返還請求を行うことを求めるよう提訴した住民訴訟事件について、新潟地方裁判所は、本年3月22日、原告の請求を一部認める判決(以下「本判決」といいます。)を言い渡しました。

本判決は、原告の請求の多くを棄却しました。特に、視察に伴う飲食費を政務調査費から支出することが適法であると判断した点は「飲食費を政務調査費から支出することは、原則として許されない。」という裁判例と異なる結論で、残念なものでした。

もっとも、本判決は、視察のうち原告が特に問題視したものについて、日程を詳細に分析し、実質的に「観光旅行」と評価できる部分に対応する宿泊費・飲食費・交通費の支出が違法であると判断し、具体的な結論でも、多くの支出が違法であると結論づけました(例えば、本判決は、北海道小樽市、岐阜県高山市・白川郷、名古屋市の名古屋城・名古屋テレビ塔等の視察関係費用の支出を違法と判断しました。)。この判断は、「行程に自治体や公共施設等の訪問を盛り込みさえすれば、その前後の観光地の訪問も適法な政務調査と説明できる」ことを否定するもので、高く評価できます。

また、本判決は、政務調査費を充てて購入したパソコンについて、パソコンが議員個人の自宅等において常時使用保管する扱いがある場合には、原則として購入費用の2分の1を超える分を政務調査費から支出することが違法であると判断しました。

本判決に被告は控訴しなかったため、原告の一部勝訴部分が確定しました。他方、原告は、敗訴部分の見直しを求め、東京高等裁判所に控訴しました。今後は、視察に伴う飲食費に政務調査費を充てることの可否などにつき、東京高等裁判所で審理が行われます。

新潟県内に限らず、政務調査費・政務活動費については、いまだ違法またはその疑いが強い使われ方が散見されています。今後も、可能な限り、眼を光らせたいと考えています。

本事件の担当は加賀谷です(他事務所の弁護士と共同受任)。引き続き、ご支援の程よろしくお願い致します。

弁護士 加賀谷達郎

著者:

加賀谷 達郎新潟県よりさらに冬が厳しい秋田県で生まれ育ちました(北海道に住んだこともあります。)。縁あって、学生時代を過ごした新潟で、弁護士として活動することができ、嬉しく思います。「弁護士」と聞くと「なるべく関わりたくない」という方が大多数かと思いますが、ご依頼された場合、法律・裁判例を念頭に置きながら、「依頼者の方にとって一番良い解決は何か」を考え、業務に務めたいと思います。雪国育ちですが、スキーはできません。しかし、寒さ・辛さにも耐える我慢強さ、簡単にあきらめない粘り強さには自信があります。TVドラマで登場する弁護士の様な華麗さはないですが、依頼者の方と誠実に向き合い、粘り強く、少しでも良い解決を目指したいと思います。

« 次の記事
トップへ戻る