新潟合同法律事務所(新潟県弁護士会所属)

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2018年9月12日

酷暑と高校野球

(事務所誌ほなみ第124号掲載)

みなさん、今年の夏は、いかがお過ごしでしたでしょうか。

今年の夏は「猛暑」「酷暑」「危険な暑さ」という言葉が連日報道される異常な夏でした。

さて、夏の風物詩といえば高校野球。私はK・K(桑田・清原)世代であることもあり、長年の高校野球のファンです。ひたむき、さわやか、スピーディ。そして、何より、夏の大会は、一回負けたら終わりという緊迫感が生むドラマ性が半端ないですよね。今年もこの紙面が届くころには数々のドラマが生まれていることでしょう。

この高校野球も、今年の酷暑の影響で、同じような進め方でよいのか議論が起こっています。ドーム球場で行うべきではないか、開催時期や時間を変更してはどうか、といったものです。一定の上限温度を定め、「雨のため中止」ならぬ「暑さのため中止」という方法もあります。

もし仮に、選手が熱中症で倒れて重大な事故が起こった場合には、どうなるのでしょう。その選手が気の毒であることはもちろん、「危険な暑さ」「屋外での運動は避ける」と報道されている最中、あえて極限までの運動をさせるのですから、熱中症になることの予見ができないとは言いにくいでしょう。そうすると、監督や学校に法的な責任が及ぶ可能性さえ、ないとはいえません。しかしながら、そのことを恐れて、一回負けたら終わりという試合で、好投していた投手を早めに代えるようなことが現実的に出来るかというと、おそらく現実には極めて難しいのではないでしょうか。見るからに選手が疲労している場合はともかく、選手は「まだやれます」と言うでしょうし、緊迫した場面で、リリーフする投手のプレッシャーも大変なものです。

そのように考えていくと、やはり、「異常な暑さ」が余計であるように思えます。高校野球の魅力の中に、確かに、「真夏の激闘」「汗」という要素はあります。しかし、それがどれだけ必須の要素であるかを考える必要がありそうです。松坂VS PL、マー君対ハンカチ王子、そして新潟県民なら忘れることができない中京大中京対日本文理などの名勝負を思い出しても、私は、必ずしも、暑さがないと成り立たないものではないように思いますが、みなさんはいかがでしょうか。

高校野球の魅力は、暑さではなく、全力でプレーする姿にあるのだと思います。しかし、「異常な暑さ」がかえって全力プレーを妨げることになりかねない状況が生じています。監督が熱中症を恐れて采配しなければならないような状況の方が高校野球の魅力を損なうおそれがあるのではないでしょうか。選手には、「異常な暑さ」にまで戦わせる必要はないと私は思います。

 弁護士 近 藤 明 彦

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