新潟合同法律事務所(新潟県弁護士会所属)

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2018年10月16日

離婚のイ、ロ、ハ

(事務書誌「ほなみ」第124号掲載)

イロハの「イ」
日本の離婚の9割は協議離婚です。離婚の理由は問いません。残りの1割の9割つまり0.9割(9%)は調停離婚です。最後に残った0.1割(1%)が裁判離婚です。自分だけでなく親や子ども、親戚で離婚が持ち上がった時、あなたはどの離婚を選びますか。私のおすすめは調停離婚です。
多数派の協議離婚は子どもの親権さえ決まればすぐ離婚ができます。しかし、慰謝料や財産分与、子どもの養育費があと回しになり、あるいは決めたことが守られなくても強制執行ができません。あとでトラブルが発生しやすいのです。調停なら、離婚するに必要な条件を抜かりなく決めることができ、決めたことは強制執行できます。おすすめは調停離婚です。

イロハの「ロ」
離婚の際に大きな問題となるのは未成年の子どもの親権者を誰にするかです。
少子化の流れの中で夫婦だけでなくその両親や親族まで巻き込んだ騒動になることもあります。経済的・身体的な養育能力や、養育を補助してくれる人の存在などのほか、一般には、子どもの生育環境はなるべく変えない、兄弟姉妹はなるべく引き離さない、3才くらいまでの乳幼児は原則として母親、というような判断基準もあるようです。
親権で深い対立がある場合、「それでは子どもの考えを尊重しよう」という意見が出される場合がありますが、私はお勧めできません。子どもは親の意向をそんたくし自分の本心を言えない場合が多く、また親の問題を事実上子どもに決めさせるようなやり方は筋が通らず、「おまえが決めたんだ」などと言われ将来にわたり子どもに負担感を残すことにもなります。

イロハの「ハ」
お金の問題です。離婚に関するお金の問題は、慰謝料、財産分与、子どもの養育費です。
慰謝料は、離婚の原因をつくった側から支払われる償い金です。よく「相場はいくらでしょうか」と聞かれますが、明確な基準はありません。夫婦であった期間の長さ、離婚原因の程度、離婚原因をつくった側の態度や相手側の心の傷の深さなどで決まりますが、裁判や調停で表れた実例をみると50~300万円程度が多いようです。日本の裁判所は慰謝料にはやや冷たいように感じています。
財産分与は、離婚をきっかけに、これまで夫婦で築いてきた財産(夫婦共有財産)を分け合いましょうというもので、名義を問わず折半が原則です。
子どもの養育費は、裁判所は“虎の巻”のようなデータ表を持っていて、それを基準にして話合いを進めることが多いです。そのデータ表によると、例えば、子ども5才、夫の年収300万円、妻の年収150万円、妻が親権者という場合は月4~6万円、子ども15 才と10 才、夫の年収300万円、妻の年収200万円、妻が親権者という場合は一人につき月2~4万円、という具合です。
なお子どもの養育費との関連で、親権者となれなかった親との面会交流をどうするかという点も、合意がなかなか得られない問題になっています。

弁護士 金子 修

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