2013年2月4日

「ぽくない」と「ぽい」

(事務所誌　ほなみ第１１３号掲載)

　みなさんは「弁護士」についてどのようなイメージを持っていますか？先日、「弁護士のイメージについて」というアンケート結果を見ました。結果は「お金がかかる」「偉そうにしている」「固そう」といった弁護士への敷居を感じさせる項目が上位にならんでいました。（なお、「異議あり！と言ってそう」というものも。）
　この結果自体は特に驚かないのですが、興味深かったのは、弁護士の知り合いが「いる方」と「いない方」で、回答結果を比較していたところです。そして「いる方」のほうが、これらの上位の項目について、消極的な回答をする傾向があるといった結果でした。これは、弁護士個人の「ひととなり」を具体的にイメージできる方の場合は、それほど弁護士の敷居が高くないと言えるのだろうと思います。実際のところ、私の周りの弁護士で、偉そうだったり、固かったりという方は多くありません（少なくとも当事務所の所属弁護士は）。私は、このアンケートを見て、弁護士がもっと敷居を低くして、広くみなさまお役に立つためには、顔を見てもらい、「ひととなり」を伝える努力が必要なのだろうなと感じました。
　さて、私も日々の業務を行う中で、多くの方々と出会い、そしていろいろなお話をします。良く言われるのは「おいくつですか？若いですね」「〇〇に似ていますね」といったお世辞であっても嬉しい言葉です。もっとも、最も多く頂いた言葉は「弁護士っぽくないですね」というものです。相談で来られた方、依頼者の方、ときには裁判官や警察官からも。
　当初は「親しみやすい」という意味で言って頂けているものだと受けとめていましたが、余りにもよく言われるので単に威厳や風格がないだけではないかなどと悩んだ時期もありました。しかし、昨年末「弁護士っぽくないですね」と言って下さった方（方々）の事件を扱っている中で「今日は弁護士っぽかったですよ」と言って頂けました。証人尋問の帰り際でしたが、最高の褒め言葉を頂けたように思い、嬉しくなりました。
　今年一年を通じ、親しみやすいという意味での「弁護士っぽくない」、褒め言葉としての「弁護士っぽい」とのお言葉を頂けるよう、日々の業務に全力で取り組んでいきたいと思います。今年もよろしくお願い致します。

弁護士　二宮　淳悟