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2011年6月3日

“うつ”を持っている依頼者の事件でやってしまった失敗

  最近、うつ病などの精神症状を持った方から相談を受けたり、事件を受けたりすることが多くなりました。
  真剣に被害を語るようすから、このまま放ってはおけないと思い事件を受任した場合、その後の意思疎通の方法、距離感の保ち方に悩むことが少なくありません。
うつ状態の人への気配りとしてよく言われるのは、➀話をゆっくり聞く、➁結論を急がない、③決断を求めない、④「一緒にがんばろう」は良いが、「がんばれ」は禁句、などなどです。
しかし、法律問題とくに民事事件を解決する場合、以上の➀から④は大変苦痛です。
  ➀ → 次の仕事(裁判など)を考えて多めに打合せ時間をとっても、話をゆっくり聞いているうちに経過してしまい、次の仕事ができない。
  ➁ → 裁判所から期限を切って回答を求められていることになかなか結論が出せない。
  ③ → 判決を求めるのか、妥協して和解で解決するのか、なかなか決断できない。
  ④ → 周囲から善意で「がんばって」と言われ、かえって頑張れない自分を責めるだけで弁護士との打合せが進まない。
  先日、これ以上手続を進めないと家族も巻き込む悪い事態が起こると判っていながら、同じ話を何度も繰り返す依頼者に対し、思わず「私はあなたの保護者じゃないんだから、あなた自身で判断してください。」と言ってしまいました。その後、その方から「弁護士さんからあんな言葉を言われるなんて。私の味方だと信じていたのに。謝ってください。」ときつく言われてしまいました。
  何やらこちらも“うつ”になってしまいそうになることもあります。現在抱えている悩みの一つです。
(弁護士  金子 修)

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