新潟合同法律事務所(新潟県弁護士会所属)

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2016年9月30日

アナログとデジタルの交差

(事務所誌 ほなみ120号掲載)

三〇年前に買った古いスピーカーに、真空管アンプとDAC(デジタル・アナログ・コンバーター)を繋いで、ノートパソコンによるバイレゾ音源(高解像度の音源)の再生にチャレンジしてみようかと考えています。
ハイレゾ音源は音楽を数値化したデーターがネットを通じて配信されていますが、CDよりも高音質で、元の音源に近い再生、アナログ音源に近い再生ができるということで、注目されています。
人間が聞こえる音域は20㎑と言われており、CDでは20㎑以上の音域はカットされています。ハイレゾ音源はCDよりも高い音域、低い音域が再生できます。
確かにハイレゾ音源の音楽は、音の一つ一つが分離し、鮮明な音として再生され、音の広がりも鮮やかに再現されます。
ハイレゾ音源は、デジタル音源ですので、テープやレコードとは違ったノイズはありません。デジタル信号ならば同じ音が再生できると思われますが、実際の再生では、アナログの機器であるスピーカーやアンプによって、接続するコードによっても再生される音はまったく違ってきます。
ところで、七月に行われた参議院選挙で、改憲派が三分の二を占めたことで、安倍政権は憲法の改正を行おうとしています。戦争を放棄した古いアナログ時代の平和憲法ではなく、最新のデジタル時代に対応した戦争ができる憲法に改正しようというのです。
憲法は政府が国民の人権を侵害しないように守らなければならない法です。それを国民が守るようにしなければならないとか、大災害や戦争などの緊急事態が起きた場合に人権保障を停止することも憲法に盛り込もう、憲法九条を改正して戦争をやりやすくし、デジタル時代にふさわしい最新の憲法に衣替えしよう、占領軍に押しつけられた古いアナログ時代の憲法は捨てようというのが、安倍政権が行おうとしている姿です。
どんな音源がデジタル化されても、音楽を聞くのはスピーカーというアナログの機器によってです。使いこなした古いスピーカーと歪みが多いが味のある音楽を楽しめる真空管アンプとの組み合わせは今でも人気があります。
七〇年も我が国に平和をもたらしてくれた憲法九条、時代を先取りした平和主義の精神が深く根付いていることを戦争法制反対運動を通じて実感しました。
古いからだめではなく、そこに盛り込まれている憲法の精神こそ、大切にすべきだと思います。古いスピーカーで聞く味わい深い音楽を楽しめる平和な生活が続くことを思いながら、真空管アンプの発熱と残暑に耐え、ハイレゾ音源にチャレンジしています。

                                                                                                    弁護士 土 屋 俊 幸

著者:

パソコンのハードとOSに強く、当事務所のパソコン機器のメンテナンス係りです。自分で高性能のパソコンを自作しています。オーディオが趣味で、最近では、デジタル信号をアナログ信号に変換する機器(DAC)にiPadをつなぎ、どのUSBケーブルだと良い音ができるのかを試行錯誤をしています。ハイレゾ音源とYouTubeのヒアノ演奏や交響楽団の演奏を真空管アンプで、30年前に買ったスピーカーで、音の歪みのもたらす音に聴き入る時間をつくりたいと思っています。論文検索や技術情報の収集など情報検索を駆使しての情報集めを得意としています。オーディオの世界と仕事では燻銀の経験と粘りで頑張っています。

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