新潟合同法律事務所(新潟県弁護士会所属)

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2011年4月25日

呼び方について

(事務所誌「ほなみ」第106号掲載)

   今号は、「女性の権利」に関連する話という原稿依頼を受けました。法的な話からは一寸逸れますが、日ごろ感じていた疑問について少し調べてみました。
 日本では、第三者の前で男性が自分の配偶者の話をするとき、どのように呼んでいることが多いでしょうか。
 一般的には、「妻」、「奥さん」、「嫁(さん)」、「かみさん」、「女房」、「家内」などが多くみられる呼称ではないかと思われます。
 「奥さん」というのは、もともとは「奥方」((奥の間に住むことから)貴人の妻の意)が語源のようであり、それが「奥様」とか「奥さん」となったようです。
 「嫁」というのは、本来は息子の妻のことを指すようですが、字をそのまま見ると「家にいる女」という意味を連想させます。
 「家内」も、家の内にいるということを連想させます。
 「かみさん」は、「上様」(商人や職人の主婦)か、「御上」(他人の妻または店などの女主人)の「お」がとれたものが語源と思われます。
 「女房」は、もともとは,女官の部屋という意味であったのが、部屋(房)を与えられた女官を意味するようになり、それが女性一般や妻を表す意味となっていったようです。
 「つま」は、男女どちらにも用いることができ、「夫」と書いて「つま」とも言うようです。
 いずれも、普段よく聞いたり目にしたりする呼び方で、現代的にはそれほど区別されて使われてないようですが、語源は様々なようです。
 どれが良いとか、どれが悪いとか言うつもりはありませんが、呼び方ひとつでも語源を考えると好みが別れそうです。
 ところで、夫が自分の妻の話をするとき「奥さん」、「嫁さん」、「かみさん」などと「さん」を付けることが少なくありません。「さん」は「様」が転じたものです。敬称ですので、通常、身内には「さん」づけをしないとされていますが、なぜ「さん」をつけるのでしょうか。
 この点について明確な答えは分かりませんが、考えられることとして、①夫が妻を敬っているから、②妻は身内ではなく他人だから。
 仮にこの二択だとしたら、①だと思いたいですね。
 皆さんは如何ですか。

   弁護士 小 淵 真 史

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