新潟合同法律事務所(新潟県弁護士会所属)

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2016年8月18日

LGBTと遺族年金

遺族年金制度については、法令上、事実上婚姻関係にある人も受給できることになっています。

ところが、従来、内縁関係にあった同性カップルについて遺族年金が支給されるのかどうか明確にはされてきませんでした。

裁判例・判例上、内縁関係が公序良俗に反する場合に遺族年金の受給が認められないのではないか問題とされてきました。

この点、おじ・姪間の内縁関係に関する最高裁平成19年3月8日判決は、

ⅰ 法は遺族の生活の安定と福祉という立法目的から事実婚関係にあった者についても遺族年金の支給を認めている、

ⅱ そうはいっても公的年金制度であるため、民法の定める婚姻法秩序に反する内縁関係については遺族年金の支給を認めることはできない

ⅲ 近親者の内縁関係については社会通念等に照らし反倫理性・反公益性がある

ⅳ ただし、農村社会ではおじ・姪間の内縁関係も散見される、当事者の内縁関係を周囲は受容してきた、当事者は安定した夫婦関係を長期間継続してきたので、当該当事者については遺族年金の支給が認められる

としました。

ここでポイントは同性間の内縁関係が反倫理性を有するかどうか、有するとした場合に例外的に遺族年金の支給が認められる場合に該当するかどうかです。

この点、青山道夫ら「新版 注釈民法21」178ページ以下は、民法が男女間にのみ婚姻関係を認めている根拠として、婚姻が生殖を目的とした結合であることに見出しています。

そうであれば、倫理性という観点で同性婚が排除されているわけではないと考えられます。さらに、セックスレスの夫婦が増えており婚姻と生殖とが強く結びついているわけではないこと、歴史的・社会的な受容の状況を考慮すれば、同性間の内縁関係についても遺族年金の支給は認められるべきではないかと考えます。

弁護士 齋藤裕(新潟県弁護士会所属)

著者:

齋藤 裕弁護士に相談したり、依頼することが初めてという方が圧倒的に多いと思います。そのような方が法律事務所に相談に来る場合、「こんなことで相談をしても良いのか?」などと不安に思うこともあると思います。しかし、弁護士は転ばぬ先の杖です。どうしたら良いかわからないと思われたら御気軽に御相談ください。みなさまの最善の利益を実現するため、最大限のお手伝いをさせていただきます。お気軽に御相談ください。

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