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2013年8月27日

「自由な生きかた」をまもろう

-「憲法改正」の怖さ、わかりやすくお伝えします-

(事務所誌ほなみ第114号掲載)

 「憲法改正」と聞くと、なんだか難しい話かな、と感じる方もいらっしゃるかもしれません。憲法が変わるとどのような世の中になるか、シミュレーションしてみましょう。
●例1 内心の自由がなくなる?
 現在の日本国憲法では、心の中で何を思っていても良い、とされています。日の丸ってダサい、安倍政権は口ばっかりだ、なども自由です。
 しかし、憲法が改正されると、「愛国心を持つ義務」が定められるおそれがあります。つまり、日の丸や政府への批判などの「自由」がなくなるおそれがあるのです。
●例2 軍隊をもつ?
 現在の日本国憲法では、国同士の紛争を解決する手段として、武力や戦争を認めていません。 相手が武器を持っていたら、自分も武器を持ちたくなる。そうすると、お互いにどんどん強い武器を持とう、という気持ちになるから、いつまでたっても平和な世の中をつくることはできない。だから、まず自分たちが武器を持つことをやめて、戦争をしないことを宣言しよう、というわけです。
 ですが、改正される憲法では、「攻められたら攻撃するよ」ということや、「軍隊をもつこと」が定められるおそれがあります。しかも、国に緊急事態が発生したら、内閣総理大臣の命令で、一般の国民が戦地に送られてしまうかもしれません。人の命が簡単に失われる危険があるのです。
● 自由な生きかたをまもろう
 現在の日本国憲法は、なぜ簡単に改正されない仕組みになっているのでしょうか。理由は2つあります。
 ひとつは、日本国憲法が「国のあるべき目標」であり、目標を簡単に変えてはならないから。 もうひとつは、少数者の自由な生き方が、「声の大きい人」や「勢いのある人」・「雰囲気」・「空気」によって制限されてはいけない、という過去の反省があるから。
 「どんな人でも、自由な生きかたをしていいんだよ」という、今の日本国憲法を、守れるかどうか。いま、私たち一人一人が、目先の利益に惑わされず、将来のわが国のあり方を真剣に考えられるかどうか、試されています。

弁護士黒沼 有紗

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