新潟合同法律事務所(新潟県弁護士会所属)

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2014年3月31日

トンネルじん肺根絶新潟訴訟第4陣和解成立へ

 2014年(平成26年)3月28日に、新潟地裁で、トンネルじん肺根絶新潟訴訟第4陣15名の和解が被告65社・利害関係会社22社と成立しました。

 2012年(平成24年)5月17日に全国11地裁で提訴した第4陣訴訟は、新潟訴訟の和解の成立で、原告患者数153名のうち41名の和解が成立しました。2008年(平成20年)11月に提訴した第3陣訴訟(全国の原告患者数278名)は新潟訴訟を含め236名が和解をしましたが、未だ42名の原告患者について和解が成立していません。

 全国トンネルじん肺訴訟は1997年(平成9年)5月に提訴以来、「謝れ、償え、なくせじん肺」のスローガンの下で闘い続けてきました。

 全日本建設交運一般労働組合の支援を受けて、これまでトンネル作業に従事した原告らの闘いで、トンネルじん肺を発生させた被告ゼネコンらが法的責任を認めたうえで、真摯な謝意を含めた原告らに対して弔意とお見舞いを表明することを、和解の前文に盛り込ませ、和解を成立させてきました。

 国がじん肺防止の対策を怠ってきたとして、国を被告とする国家賠償訴訟も提起し、2006年(平成18年)に、東京地裁、熊本地裁、仙台地裁、徳島地裁、松山地裁の5つの地裁で、国の責任を認める勝訴判決がなされました。 この勝訴判決を踏まえ、2007年(平成19年)6月18日には、国との間で、トンネルじん肺防止対策を強化することを約束させ、「粉じん障害防止規則」の改正や「積算基準」の改正による作業時間の短縮を実現してきました。

 新潟訴訟第4陣訴訟は提訴から約2年で和解が成立しましたが、和解の成立を見ることなく、訴訟の途中でじん肺で亡くなった原告患者が1名います。トンネルじん肺患者の迅速簡易な救済のためのトンネルじん肺基金の創設に取組み、トンネルじん肺救済法案(仮称)の制定に向けて多くの国会議員からの賛同署名を得ましたが、業界団体の反対もあって、制定まであと一歩という状況が続いています。

 トンネルじん肺の問題は今回の和解の成立によって解決したわけではありません。残された課題であるトンネルじん肺救済法案(仮称)の制定に向けて、今後とも、皆様方の御支援をお願い申し上げます。                                                          (弁護士 土屋俊幸) 

著者:

パソコンのハードとOSに強く、当事務所のパソコン機器のメンテナンス係りです。自分で高性能のパソコンを自作しています。オーディオが趣味で、最近では、デジタル信号をアナログ信号に変換する機器(DAC)にiPadをつなぎ、どのUSBケーブルだと良い音ができるのかを試行錯誤をしています。ハイレゾ音源とYouTubeのヒアノ演奏や交響楽団の演奏を真空管アンプで、30年前に買ったスピーカーで、音の歪みのもたらす音に聴き入る時間をつくりたいと思っています。論文検索や技術情報の収集など情報検索を駆使しての情報集めを得意としています。オーディオの世界と仕事では燻銀の経験と粘りで頑張っています。

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