2017年11月6日
ノーモア・ミナマタ第2次新潟訴訟 原告が審理の促進を訴える
ほなみ第122号より搭載
平成25年12月に原告22人の提訴で始まったノーモア・ミナマタ第2次新潟訴訟ですが、今年7月3日の第13陣提訴で原告数は135人となりました。
国が書証として提出したスミ塗り文書(昭和36年に行われたチッソ水俣工場と同じアセトアルデヒドを製造していた6社6工場の水質調査報告書で、全工場の排水中から水俣工場と同値かそれ以上の水銀が検出されていたが、国は工場名をスミ塗りにして証拠提出)について、今年1月13日、新潟地裁は国に6工場の実名が記載された文書の提出を命じましたが、残念ながら東京高裁は地裁決定を取り消しました。
7月3日の弁論では最初に弁護団長と原告団長が訴訟進行について意見陳述を行いました。皆川原告団長は、水銀使用量が全国2位の昭和電工鹿瀬工場の排水を国が規制しなければ、阿賀野川に熊本と同じように悲惨な水俣病が起きることは十分に予測できた筈だ。今後も国と企業の責任を厳しく追及する。135人の原告のうち70歳を過ぎた原告が100人を超えており、「生きているうちに救済を」が切実な願いとなっている。早期解決に向けてできるだけ審理の促進をするよう裁判所に求めました。
この日の弁論では、国の水質二法に基づく責任について土屋弁護士が、国が提出した準備書面に記載されている白川医師を批判する主張は間違いであることについて味岡弁護士が意見陳述。また、原告本人の陳述書11通を提出しました。
(弁護士 中村 周而)
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