2021年2月2日
ノーモア・ミナマタ裁判長が総論証人の採否を示唆
事務所誌ほなみ第129号掲載
新潟地裁に係属中のノーモア・ミナマタ新潟第2次訴訟ですが、この日も傍聴者は20名、当事者席の人数も5名に制限され、マスク着用の指示を受けての開廷でした。
法廷では、第19陣原告で75歳の男性Aさんが意見陳述。昭和40年過ぎから手足のしびれや頭痛に悩まされ、従兄弟の勧めで令和2年5月に関川医師の診察を受け、認定申請をして原告の仲間入りをしたAさんは、はじめて原告団総会にも出席。総会での参加者の話も紹介しながら、「生きているうちの救済を」を強く訴え、陳述を締めくくりました。
弁護団は、今回、第4陣までの原告のうち24名分の個別書面を提出。さらに法廷で「水俣病総論に関する証人尋問や現地検証を含む総論立証について計画を立て、第4陣までの原告について結審を見据えた審理計画を協議すべき時期が到来している」ので、「結審を見据えた全体の審理計画についての協議」をすることを強く求めました。
これに対し、菅野裁判長は、次回、証人尋問について協議すると述べ、国と昭和電工に総論証人の採否についての意見を提出するよう求めました。次回は来年1月21日。迅速な訴訟進行を求める原告の声をさらに大きくする必要がありそうです。
弁護士 中村 周而
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