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2020年2月5日

ノーモア・ミナマタ第2次新潟訴訟原告が訴訟促進のため分離判決を求める

(事務所誌ほなみ第127号掲載)

2013年12月に22人の原告が新潟地裁に提訴してスタートしたノーモア・ミナマタ第2次新潟訴訟ですが、その後提訴が相次ぎ、原告数は147人となりました。

19年11月21日の弁論では、同年9月に提訴した65歳の原告(女性)が法廷で意見陳述。30歳過ぎてから原因不明の手足のしびれや身体の痛みに悩まされ、いろいろな病院で診察を受けたが、原因がはっきりしなかったこと、同年7月に沼垂診療所を紹介され、ようやく水俣病と診断され、提訴に踏み切った経緯を述べ、早期の審理と公正な判決を訴えました。

裁判は提訴からすでに6年が経過し、この間、13人の原告が亡くなりました。「生きているうちに救済を」の声が切実になっています。現在、裁判は、個別原告について被告からの反論主張が続けられており、何時終わるのか不明です。

原告弁護団はこの間の早期救済を求める原告団の議論を踏まえ、11月21日に開かれた進行協議と弁論で、早期結審・判決を目指すため、①原告のうち1陣から4陣までの原告52名を分離して審理すること、②52名については20年8月までに双方で主張を終えること、③20年3月から水俣病の総論証人の尋問に入り、現地検証や原告本人尋問を行った後、21年末までに結審を目指すこと等を訴えました。分離判決でも、その内容に説得力があれば、水俣病問題の解決のための基準として機能し、全被害者の救済や解決に大きな力を発揮します。

この提案に対し、被告国は反対しましたが、被告昭電は反対せず、裁判所は「検討する」と述べました。

        弁護士 中 村 周 而

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