2011年2月10日
「新潟市自殺予防ゲートキーパー養成研修会」に行ってきました
2月6日(日),新潟市内で「自殺予防ゲートキーパー養成研修会」が開催されました。
自殺は身近に起こりうる社会問題であり,社会全体で取り組むべき課題であるとの趣旨から,新潟市が主催,新潟県弁護士会,新潟労働局,新潟県精神保健福祉協会新潟支部の共催で開催されました。
当日は,300人定員の会場に350人を超える参加者で,関心の高さがうかがわれました。
午前中は「自殺の危険性が高い人への対応~相談従事者向け(基礎編)」というテーマで講演があり,午後は自死遺族の方,弁護士,市の職員の方によるシンポジウムがありました。
講演では,悩んでいる方の話を聞く際に注意する合言葉として「りはあさる」ということに気を付けるべきであるとのお話しがありました。
「り」リスク評価…自傷,他害のリスクをチェックする
「は」判断・批評しない…責めたり決めつけたりしない
「あ」安心・情報を与える…相談する場所があることを教える
「さ」サポートを勧める…適切な専門家のもとへ行くように伝える
「る」セルフヘルプ…自分でできる対処法を教える(休養をとる等)
これらをテーマに,隣に座っている人と,相談する方,される方と交互にロールプレイをする時間もありましたが,なかなか難しいと感じました。
ちょっとした変化からその人の心配をして悩みを聞くことなど,身近な人でなければできないこと,身近な人だからできることが大事であるとのお話しでした。
弁護士としては,悩んでいる方に対して適切な法的サポートをすることが求められます。しかし,その人の「悩みの種」を取り除くために,適切な行政機関や医療機関をスムーズに紹介できるよう,他の専門家とのネットワークを築く必要があると感じました。
弁護士 二 宮 淳 悟
著者:二宮 淳悟
2010年12月 当事務所入所 ・2012年~新潟県弁護士会 東日本大震災復興支援対策本部 本部長代行 ・2015年~新潟県弁護士会 憲法改正問題特別委員会 副委員長 ・2019年~新潟県弁護士会 糸井川大規模火災対応本部 事務局長 ・2020年~新潟県弁護士会 学校へ行こう委員会 副委員長 ・2023年~新潟県弁護士会 刑事弁護委員会 副委員長 ・2012年~日本弁護士連合会 災害復興支援委員会 運営委員 ・2018年~関東弁護士会連合会 災害対策委員会 副委員長
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