2009年2月6日
『裁判員裁判』で、どうする?
(2009年正月号ほなみ掲載)
「ただいま、いま帰ったよ。」
「アンタ、なんか裁判所からアンタ宛てに手紙が届いているのよ。」
「裁判所? オレなんか悪いことしたかな~、どれどれ。」
「裁判員裁判? 候補者名簿? なんだコレ。」
「ああ、それなの。『裁判員裁判』って素人が参加する新しい刑事裁判が、今年の5月から始まるのよ。今年1年間のうちにその『裁判員』になるかもしれないんで、よろしくってことよ。クジ引きで当ったみたい。当選おめでとう。」
「何がめでたいんだか・・・。じゃ、オレ、これからどうすればいいんだ?」
「また手紙が来て、『○月○日に予定する裁判の『裁判員』の候補者として裁判所に来てください』って言われるかも知れないのよ。そこでまたクジ引きされて『裁判員』になると,何日かは裁判所に通うみたいよ。」
「クジ引きのクジ引きか。面倒くさそうだな。それにオレの会社、いま忙しいからそんなことやってらんないよ。」
「それなら裁判所に行った時、『いまウチの会社忙しくて。私その責任者なんです。』とか言えば、辞退させてもらえるかもしれない。」
「でも、ほんと言うと、オレ、裁判員っていうのになって、一度くらいは刑事裁判にかかわってみたいって気もあるんだ。」
「あら、そうなの。お隣の金子さんちのダンナさん弁護士だから、やってみたいと思ってもなれないんだって。」
「そうか。でもテレビドラマみたいにうまくいくかなぁ。オレ法律にシロウトだし。」
「それは、アンタが持っている“フツウの人の常識”っていうのをうまく発揮できるかよ。」
「そうか、それで少しは気が楽になった、まぁやってみるか。ところで、オマエよく知っているな。」
「新聞なんかにしょっちゅう出てるわよ。アンタも少しは社会勉強したら。」
「ハイハイ、わかりましたよ~だ。」
(弁護士 金 子 修)
著者:金子 修
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