2010年3月1日
サラ金の次のターゲットは韓国か
韓国の全国紙のひとつである「朝鮮日報」にこんな記事が載っていました。昨年の世界的な金融危機のあと、韓国の銀行が一般庶民への貸し渋りを続けているが、その間に、日本系の消費者金融(サラ金)がそのスキをねらって貸付けを伸ばし大儲けをしている、また、今後も日本の大手サラ金会社が相ついで進出をもくろんでいる(2010年2月22日付け日本語インターネット版)。
よく知られているように、日本のサラ金は、法律違反の高い金利と強引な取立てで大儲けをしたものの、借金苦を理由とした多数の自殺者を出すなど日本の一般国民に大変な迷惑をかけました。いまでは社会的に強い批判を受け、法律で厳しい規制を受けるようになりました。他方で、少なからぬサラ金が経営に行きづまり、離合集散を繰り返しながら何とか必死に生き残りの道を探っています。
その一つが韓国への進出のようです。すでに、日本では広く名の知れたサラ金が相ついで、韓国で会社を設立したり韓国の金融会社に資本参加をしているとのことです。
「朝鮮日報」の記事によると、日本の貸付金利の上限が年率20%(損害金29%余)であるのに対し、韓国での上限は年49%だそうです。日本の感覚で言えば、ヤミ金融なみの高金利です。サラ金にとってこんなにおいしい話はありません。
韓国でも借金苦による生活破綻や自殺が社会的な問題となっていると聞きます。最近旅行などで韓国へ行くと、地下鉄やバスの中で「○○万ウォンで自己破産を引き受けます。」「相談は無料です。」などという弁護士や司法書士(韓国では法務士)の広告が目につきます。
こんな高金利がこれからも続けば、韓国も日本の二の舞になるのではないか心配です。日本のサラ金の動向に関心も持ち、同じ悪さを外国でさせないよう監視していきましょう。
弁護士 金子 修
著者:金子 修
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