新潟合同法律事務所(新潟県弁護士会所属)

電話番号:025-245-0123(受付日時:平日9:00~17:00)
受付日時:平日9:00~17:00

相談受付フォーム(予約専用)

相談受付フォーム(予約専用)

2011年1月11日

次の10年に向けて

(事務所誌「ほなみ」第107号掲載)

  2010年を過ぎて、21世紀の最初の10年が終わりました。アッと言う間ですね。若者がベルリンの壁によじ登り、ツルハシで壁を叩きこわそうとしているTV映像はさらにその10年前でした。つい昨日のようです。 「20世紀は戦争の世紀、21世紀は明るい平和の世紀」という希望をふくらませた出発でしたが、残念ながら必ずしもそうではありませんでした。

  2001年に起きたアメリカ同時多発テロ、報復のためのアメリカのイラク侵攻(2003年)、それに連鎖して各地で起きたイスラム過激派の爆破テロ、たくさんの命が奪われました。自然災害でも、インド、パキスタン、ハイチ、中国(四川省)の大地震でそのつど何万人という命が一瞬にして失われました。新潟でも2度の大地震があり洪水被害もありました。

  私たちの暮らしもそうです。

  ある調査によれば、日本は、出生率は世界最低クラス、自殺死亡率は世界トップクラス、相対的貧困率(真ん中のクラスの所得の半分以下の低所得者の割合)が世界トップクラス、なのだそうです。

  つまり、日本は、赤ちゃんを作りづらい、死に急ぐ人が多い、お金持ちと貧しい人との差がどんどん広がるという、何やら情けない社会に向かっているようです。

  しかし、そういう状況を変えようという動きも拡大しています。2009年の自民党・公明党政権から民主党政権への交代はその象徴でした。

  しかし、現在、その期待は失望に変りつつあるように思えます。

  出生率にしろ自殺死亡率にしろ相対的貧困率にしろ、その問題の根源にあるのは「生きづらい社会」「富の偏在」です。政権交代によってその対角にある「生きやすい社会」「富の平等」をめざして社会にどれほどのメスが入れられたか、また入れられようとしているのか。そう思うとただよう失望感の濃さにも合点が行きます。

  世の中を良い方向に変えることは、そうたやすいことではありません。前進あり後退あり。しかし振り返ると前より高いところに自分がいることを知ります。  民主主義の国としてよく引き合いに出されるフランスも、フランス革命のあとも共和制と王政・独裁制のせめぎ合いが続き、50年余を経てようやく共和制(民主政治)が定着したのだそうです。

  次の10年に向けて、おたがい頑張り合いましょう。

弁護士 金子 修

著者:

まず相談を。少しの費用で(無料の場合もあり)、トラブルの解決の道がわかるだけでも全然違います。相談を受けてまた考えれば良いのです。お気軽に、受話器を取ってください、メールを送ってください。

« 次の記事
トップへ戻る
新潟合同法律事務所