2010年2月16日
正当な退職届の撤回を無視し、気に入らない職員の排除をねらった使用者を断罪!
菊地さんは、佐渡の地域福祉に貢献しようと長年努力していた老人福祉施設の職員です。ある日、意見をはっきり言う菊地さんを良く思わずにいた上司と感情的な対立が生じ、そのいきおいで退職届を提出してしまいました。
しかし職場の労働組合員の説得を受け冷静さを取り戻した菊地さんは、数日後退職届を撤回しました。ところが、施設側は「退職届を受理した以上は撤回は認めない」「すでに理事長の決裁を受けている」などと言い退職届の撤回を認めず、菊地さんの仕事を取り上げてしまいました。しかし真の理由は、まっすぐな意見を言い、労働組合員としても活動する菊地さんをけむたく思い、良いチャンスとばかりに職場から排除することでした。
2008年9月、菊地さんは、労働者としての地位を確認せよ、未払賃金を支払え、と裁判を起こしました。地元の支援活動も盛り上がりました。
2009年11月、新潟地裁は菊地さんの退職届の撤回は有効であると判断し、全面勝利の判決を下しました。しかし、施設側は控訴し、争いを引き延ばそうとしています。
(弁護士 金子 修)
著者:金子 修
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