新潟合同法律事務所(新潟県弁護士会所属)

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2021年8月30日

駐車場の事故と過失割合

Q.私(A)がスーパーの駐車場でバックして駐車スペースに停めようとしたところ、通路を直進してきた車と衝突してしまいました。相手方(B)から、「バックをするときに注意しなきゃだめだろ!」と怒鳴られ、私の過失が大きいと言われています。やっぱり私の方が悪いんでしょうか。

A.交通事故は誰でも当事者になりうる最も多い法的紛争の一つです。その中でも、過失割合が争われることが少なくありません。

交通事故の過失割合については、裁判例の積み重ねにより、事故の態様を類型化し標準的な過失割合をまとめた書籍があり、これらの書籍に掲載された基準を参考にして具体的な解決が図られることが多いです。

しかし、最近増えている駐車場内の事故は、駐車場の形状も様々、事故の態様も多様であるため、過失割合の判断が特に難しく、双方で意見が分かれることが特に多い傾向があります。

ご質問のケースは、これが一般の道路での事故であれば、バックをするに際しては、運転者は特に注意を払うべきであり、Bさんの指摘のとおりといえるでしょう。

しかし「駐車場」ではどうでしょうか。駐車場は、駐車のための施設であり、通路から駐車スペースに停める行為は、駐車場の設置目的に沿った行為であるといえます。したがって、通路を走行している車両は、駐車しそうな車の存在に目を配り、そのような車を見つけたならば、駐車が終了するまで待機するなどして駐車行為を妨害すべきではないと考えられています。

したがって、ご質問のケースでは、駐車をしようとしていたAさんを見落とすなどして衝突させてしまったBさんの落ち度の方が大きいと一般には考えられています(基本でA:B=20:80)。駐車場では、駐車場内の通路を走行する車の注意義務を重いものと捉える傾向があり(駐車する車や駐車から出る車がいないか注意すべき)、一般道とは異なる基準で判断されるので注意が必要です。ただ、ご質問のケースでも、たとえば、Aさんが予測できないような急な動作で駐車を行ったような場合には、過失割合は当然異なり、Aさんの方の責任が大きい場合もあります。

駐車場の事故では、事故態様自体が不明確となりやすく、そのことも紛争の原因となります。公衆の駐車場内の事故も警察へ届出をしないといけません。警察に事故状況を正確に報告し、その記録を残してもらうことが紛争の予防にもつながると考えられます。

弁護士 近藤明彦(事務所誌 ほなみ130号掲載)

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