新潟合同法律事務所(新潟県弁護士会所属)

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2014年1月15日

子どもたちから教えてもらうこと

(事務所誌「ほなみ第115号」掲載)

  新年あけましておめでとうございます。

  当事務所に入所して二年間、様々な仕事を経験し、自分自身の力不足を日々痛感しますが、依頼者を解決に導くことができ、弁護士としてのやりがいも感じる機会も増えてきました。

  さて、現在行っている仕事の中で興味あるものの一つに、「小学校での授業」があります。「小学校の先生じゃないのに、『授業』だなんて、何を言っているんだ?」とお思いの方もいますよね? 実は、私たちの所属する新潟県弁護士会では、学校側の要望に応じ、弁護士を学校に派遣することに力を注いでいます。県内の各学校の要望を受け、弁護士が「職業紹介」、「インターネットの怖さ」などについて、児童や生徒に授業等をするのです。

  私も、昨年、県内の小学校に行って、「職業紹介」、「インターネットの怖さ」について話をしました。児童が私の話を羨望のまなざしで黙って聞く、ということはなく(笑)、「身長何センチ?」、「朝ごはん何食べてきたの?」、「(授業アンケートについて)ホントのこと書いていいんだね!?」などの「タメ口」で話しかけられることもしばしばです。

  子どもたちを退屈させないため、私も、弁護士業務のイメージを沸かせるように、自作の「イラスト」を使う、「法律ではこうなっている」という話はクイズ形式にする、できるだけ子どもたちに発表してもらう、などの工夫をしています。 子どもといっても侮ってはいけません。「弁護士は何のために仕事をしていると思う?」の質問に対して「権利を守るため」と答える児童や、「刑事裁判で有罪になるのは、99%あやしい場合でないといけない。どうして?」の質問に対して「間違いがあると、悲しむ人がいるから」と答える児童がいるのです。「法律ではこうなっている」クイズも多くの児童が正解しています。子どもたちの能力の高さに驚きます。

  弁護士業務で子どもに関わる機会といえば、少年事件など子どもがトラブルに巻き込まれたときです。そうでない子どもたちに話をする「小学校での授業」は、子どもたちのトラブル防止に役立つと思います。しかし、それ以外にも、「わかりやすさ」、「親しみやすさ(敷居の低さ)」、という業務一般に求められることが凝縮されているのです。これらのことを、恥ずかしながら、「小学校での授業」で知りました。 

  「子どもたちに教えるとともに、私も子どもたちが教えてもらう」。私自身まだまだ勉強の日々です。ですが、弁護士の技術と心を磨くことは、子どもたちの役にも立つことだと信じていますので、決意を新たに、二○一四年の業務に臨みます。

  最後になりましたが、本年もどうかよろしくお願い申し上げます。 

  弁護士 加賀谷達

著者:

新潟県よりさらに冬が厳しい秋田県で生まれ育ちました(北海道に住んだこともあります。)。縁あって、学生時代を過ごした新潟で、弁護士として活動することができ、嬉しく思います。「弁護士」と聞くと「なるべく関わりたくない」という方が大多数かと思いますが、ご依頼された場合、法律・裁判例を念頭に置きながら、「依頼者の方にとって一番良い解決は何か」を考え、業務に務めたいと思います。雪国育ちですが、スキーはできません。しかし、寒さ・辛さにも耐える我慢強さ、簡単にあきらめない粘り強さには自信があります。TVドラマで登場する弁護士の様な華麗さはないですが、依頼者の方と誠実に向き合い、粘り強く、少しでも良い解決を目指したいと思います。

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