2018年10月5日
「弁護士」ドラマあれこれ
どうやら今クールは「弁護士」の連ドラがはじまるようで、職業柄、楽しみにしています。どの職業でもそうでしょうが、自分の職業についてドラマ化されているドラマを見るときは「あるある」という場面もあれば「実際にはそんなことないなぁ」という場面もあるでしょう。
私が「弁護士モノ」「法律モノ」のドラマをみるときに気になってしまうことが3つあります。
1 弁護士バッジの出来・不出来
まず目につきます。実際のものよりも厚さが厚かったり、薄かったりすることが多いこともあるのですが、色も光りすぎであったり、風合いが全く異なったりすることもあります。ここだけの話、弁護士バッジが「上手く」できているとドラマ全体が良く出来ているように感じてしまいます。
2 事務所の内装
次に気になるのは事務所の内装・雰囲気です。ドラマに出てくるものはある意味両極端だなぁと思います。都会の高層ビルのフロアにある事務所か、木造の建物の中に古びた骨とう品と記録(資料)が並んだような事務所です。もっと普通のテナントに入っている事務所も多いのですがドラマの中でそういった事務所は出てこないように思います。
3 法廷でのやりとり
最後に一番気になってしまうのはやはり法廷でのやりとりです。実際の法廷をご覧になった方はお分かりかと思いますが、弁護士が法廷で真ん中にたって演説するという場面はそう多くはありません。あくまで法廷でのやりとりは民事訴訟法や刑事訴訟法といった法律に定められた手続にのっとって行われますので、証言台に証人がいるにもかかわらず、弁護士がいきなり10分も「真犯人は・・・」などといった演説をすることはありません。
これらは完全に「職業病」なのですが、結局1話から最終話までなんだかんだ見てしまいます。実際の事件でドラマのようなことはあまりありませんが、「事実は小説よりも奇なり」とはよく言ったもので、実際のドラマよりもドラマチックなことが起こることもあります。もっとも、狙ってできるものではありませんので、何よりも一つ一つの事件に誠実に取り組むことがハッピーエンドを迎える秘訣のように思います。
弁護士 二宮 淳悟
著者:二宮 淳悟
2010年12月 当事務所入所 ・新潟県弁護士会 東日本大震災復興支援対策本部 本部長代行 ・新潟県弁護士会 憲法改正問題特別委員会 副委員長 ・新潟県弁護士会 糸井川大規模火災対応本部 事務局長 ・日本弁護士連合会 災害復興支援委員会 運営委員 ・関東弁護士会連合会 災害対策協議会PT 委員
「古いもの」の良さ