2017年6月23日
「身勝手な首切りは違法無効」との判決
新潟県長岡市にある新聞配送会社A社は、数年前に結成された労働組合を毛嫌いして様々な嫌がらせを繰り返していました。とうとう労働委員会から“やったことは違法、労働組合の活動を妨害するな”と命令され、さすがに正常な会社に戻るだろうと期待が生まれました。
ところが、命令が出てわずか4ヶ月後、何の予告もなくいきなり「配送部門全体を廃止するから」という理由で、従業員全員を解雇しました。労働組合つぶしの意図があったことは明らかでした。組合員の皆さんは、すぐに解雇無効・賃金払えの裁判を提起し、約2年8ヶ月たたかい、今年4月30日、全面勝訴の判決をもらいました。裁判所は、誠実な説明もなくいきなり従業員のクビを切るやり方は許されず違法だとしました。
会社側が控訴したため今後も裁判は続きますが、“経営者の身勝手で労働者を路頭に迷わすなんて絶対に許さない”と粘り強く裁判をやって来て良かったと、その誇りを胸に原告の皆さんは、最終決着を目指し元気で頑張っています。(弁護士 金子 修)
著者:金子 修
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