新潟合同法律事務所(新潟県弁護士会所属)

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2017年6月9日

ゴミ収集車の起こした交通事故の賠償責任者

 Aさんが、ゴミ収集車(保有者である収集業者は一般廃棄物の収集運搬業務につき地方公共団体の委託を受けています。)に衝突される交通事故で死亡した場合、Aさんの遺族は、ゴミ収集車の運転手に対し、民法709条に基づき、事故による損害の賠償を請求することができます。

 その他に、ゴミ収集車の保有者に対しても、自動車損害賠償保障法(以下「自賠法」といいます。)3条の運行供用者として、自賠法3条に基づき損害の賠償を請求することができます。

 それでは、ゴミ収集車保有者に一般廃棄物の収集運搬業務を委託した地方公共団体はどうでしょうか。

 高知地方裁判所平成28年8月26日判決(交通事故で死亡した被害者の遺族が、ゴミ収集車を運転者に対して民法709条に基づき、ごみ収集車の保有者及び同保有者に一般廃棄物の収集運搬業務を委託した地方公共団体に対して自賠法3条に基づき、損害賠償を求めた事案)は、被告となった地方公共団体は、間接的にせよ、ごみ収集車が業務に使用するごみ収集車の運行を事実上支配、管理することができ、社会通念上その運行が社会に害悪をもたらさないよう監視、監督すべき立場にあったといえるから、自賠法3条の「自己のために自動車を運行の用に供する者」に当たると判断し、被害者遺族の請求を一部認容しました。

 判決は、ゴミ収集車業者(保有者)と地方公共団体の委託契約の構造、車体の表示、ゴミ収集車の保管場所、廃棄物処理法等の法規の構造等を検討し、地方公共団体が本来の自らの事業として実施すべき一般廃棄物の収集運搬業務を代行しているという実態があることを根拠に、被告である地方公共団体が自賠法3条の「自己のために自動車を運行の用に供する者」に該当するとしました。

 この高知地裁判決が地方公共団体全般にあてはまるものなのかは議論の余地がありますが、ゴミ収集車の交通事故の場合の賠償責任者を判断した事例として参考になると考えます。

 交通事故でお困りの方は当事務所の弁護士にご相談ください。ご相談の予約は、電話またはメール(受付フォーム)にてお願い致します。 

弁護士 加賀谷達郎

著者:

新潟県よりさらに冬が厳しい秋田県で生まれ育ちました(北海道に住んだこともあります。)。縁あって、学生時代を過ごした新潟で、弁護士として活動することができ、嬉しく思います。「弁護士」と聞くと「なるべく関わりたくない」という方が大多数かと思いますが、ご依頼された場合、法律・裁判例を念頭に置きながら、「依頼者の方にとって一番良い解決は何か」を考え、業務に務めたいと思います。雪国育ちですが、スキーはできません。しかし、寒さ・辛さにも耐える我慢強さ、簡単にあきらめない粘り強さには自信があります。TVドラマで登場する弁護士の様な華麗さはないですが、依頼者の方と誠実に向き合い、粘り強く、少しでも良い解決を目指したいと思います。

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