2023年1月24日
ノーモア・ミナマタ 原告本人尋問はじまる
新潟地裁に係属中のノーモア・ミナマタ第2次新潟訴訟ですが、昨年12月5日の裁判から原告本人尋問がはじまり、皆川榮一原告団長がトップバッターとして証言台に立ちました。阿賀野川で川船業や渡船業を行っていた父親のもとで育った皆川さんは、幼少の頃から自分でも川魚を捕り、家族と一緒に毎日川魚を食べて育ちました。皆川さんに手足のしびれなどの水俣病の症状が出始めたのは昭和38年頃から。最初は原因が分からなかったものの、次第に水俣病ではないかと考えるようになりましたが、水俣病に対する社会的な偏見の中で救済を受けることを躊躇。子ども達が独立した後の平成25年、ようやく沼垂診療所を受診して水俣病と診断されるまでの体験を述べ、裁判長に公正な判決をしてほしいと訴えました。2013年12 月に第1陣原告22人の提訴ではじまった裁判は、本年9月には第4陣までの原告を分離して結審の予定です。
(事務所誌ほなみ第133号掲載) 弁護士 中村周而
著者:中村 周而
さまざまな問題を依頼者の皆様と一緒に考え、解決をめざします。 最近は、社会の高齢化が進む中で、高齢者をめぐる貧困、医療、介護、家族との関係などさまざまな問題が深刻さを増しています。私もそうですが、団塊の世代を含めた高齢者が、もっと声を大にして問題の深刻さを訴える必要がありそうです。