2022年9月2日
世代交代
昨年はじめた“アクアリウム”(熱帯魚の飼育)ですが、はや1年が経ちました。残念ながらこの間に天寿を全うしたおさかなもいますが、思いがけず(?)新たに産まれたいのちもありました。とはいえ飼い主(私)もはじめてのことですので、生まれたばかりの稚魚がエビなどに食べられないように別途水槽に飼育箱を設置するなどてんやわんやでなんとか新しい命を繋いできました。気づけば10匹以上もの“新世代”のおさかな達が水槽内を鮮やかに彩ってくれています。
世代が変わると雰囲気が変わるのは水槽だけではないかもしれません。最近の10代、20代の方と話すと“選択的夫婦別姓”“同性婚”さらには“LGBTq”の問題などについて、「多様性」や「みんな違ってみんないい」という考え方が自然と身についていることを感じることがあります。これが学校の音楽の教科書に「世界にひとつだけの花」が載っているからなのかどうなのかはわかりませんが、「特別なオンリーワン」「自分らしく」というところでしょうか。言い換えると、40代の私がある意味「意識的に」考えていることを、10代、20代の彼らは「無意識」に身についているのでしょう。世代による考え方の違いを感じます。
もっとも、多様性を尊重するといった考え方は、何も最近の新しいものではありません。日本国憲法13条(個人の尊重)、や憲法14条(平等権)として、70年以上前に我が国の先人達が大切にしようと掲げた価値観にほかなりません。70年間、日本国民が大切に守ってきた価値観は、確実に、そして自然と今の10代、20代といった世代に受け継がれ、そして花開いているようにも思うのです。 「自分らしくありたい」「自分らしく生きたい」という考え方をするために法律がない、あるいは法律で許されていないのであれば、今を生きる私たちの世代で解決すべきだと考えています。選択的夫婦別姓、同性婚についての立法化に向けた動きに注目したいと思います。
弁護士 二宮 淳悟
事務所誌ほなみ第132号掲載
著者:二宮 淳悟
2010年12月 当事務所入所 ・新潟県弁護士会 東日本大震災復興支援対策本部 本部長代行 ・新潟県弁護士会 憲法改正問題特別委員会 副委員長 ・新潟県弁護士会 糸井川大規模火災対応本部 事務局長 ・日本弁護士連合会 災害復興支援委員会 運営委員 ・関東弁護士会連合会 災害対策協議会PT 委員
「じむしょにいく!」
清張作品は色褪せない