2016年10月25日

平成二十〜二三年度政務調査費訴訟で一部勝訴！

ほなみ第１２０号

新潟市民オンブズマンが、新潟県知事に対し、平成二十年から二三年度までに新潟県議会議員の使用した政務調査費の返還を県議会議員に求めるよう請求した訴訟の判決が、本年四月二二日、新潟地方裁判所で言い渡されました。

判決は、新潟県知事に対し、合計八名の県議会議員（以下「議員」といいます。）に合計約六三九万円の返還を請求することを命じました。

判決は、①事務所賃料の二分の一を超える部分の支払いを政務調査費から充てることは、原則違法、②賃貸人が自己又は親族の代表者を務める会社の場合、そもそも政務調査費を事務所賃料の支払いに充てることは、原則違法との考え方に立ち、九名の議員につき、事務所賃料の支払いを政務調査費から充てたことは違法であるとしました（返還請求命令の対象となった議員は八名。）。

本判決は、政務調査費の使途基準の趣旨を十分に理解したもので、高く評価できます。

また判決以外にも、一部議員が任意で事務所賃料の政務調査費充当額を減額し新潟県に返還するなど（合計返還額約五○○万円）、多くの収穫がありました。

しかし、新潟県知事は本判決を不服として控訴し、今後は東京高等裁判所で審理が行われます。

本事件の担当は、齋藤、加賀谷です。引き続きご支援よろしくお願い致します。

弁護士　加賀谷達郎