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2008年4月17日

継続的サービス取引をめぐるトラブル

 (2007年8月20日発行ほなみ掲載)


先日,街を歩いていたら,肌の無料診断をしてくれるというので,エステサロンに行ったところ,「美顔エステを受けると肌荒れが治るよ」と勧められ,さらに肌に良い化粧品を使わないとダメですよと言われ,美顔エステコース20万円,化粧品セット20万円のクレジット契約を結びました。
しかし,エステに4回通い,家でも化粧品を使っているのですが,思っていたほど肌荒れは良くなりません。そこで解約をしたいのですが,途中で解約はできるのでしょうか。


あなたの場合,街で突然声を掛けられ,エステ店に連れて行かれてますので,いわゆるキャッチセールスの典型的なケースです。そして,エステは,特定商取引法の対象になっていますので,クーリングオフが考えられますが,法定の契約書面が渡されてから8日間以上経過していますので,クーリングオフはできないでしょう。
しかし,クーリングオフ期間経過後であっても,契約期間内であれば中途解約することができます。


以前,契約を解約したいと言ったら,中途解約はできるけど,多額の損害賠償金を払ってもらうことになるよ,と言われました。中途解約したときには損害賠償金を払わなければいけないのでしょうか。


サービスを受けているのであれば,違約金を支払う必要があります。ただ,中途解約時に業者が請求できる額の上限は,特定商取引法で規制されています。
具体的には,①受けたエステの対価,②対価総額-既履行分の10%か2万円のうち低い額,の合計を支払えば良いということになります。
ですから,本件で5万円分のエステサービスを受けていたということになれば,中途解約において支払う額は,①5万円,②20万円-5万円=15万円×0.1=1.5万円で,合計6万5000円を支払えば良いことになります。


エステ契約が中途解約できるのは分かりましたが,すでに使い始めてしまった化粧品の売買契約については,中途解約は難しいでしょうか。


エステの効果を高めるのに必要なものとして,購入させられた化粧品は,エステ契約の関連商品にあたります。そして,関連商品は,本契約であるエステ契約が中途解約された場合には,同時に中途解約することができるようになっています。
関連商品の中途解約においても,業者の請求できる金額の上限が決められています。

(弁護士 小川 和男)

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問題を抱えているにもかかわらず、誰にも相談できず悩んでいる方は多いのではないでしょうか、そのような方々が気軽に相談できる弁護士でありたいと思っています。まずはお話を聞かせてください。

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