2011年8月8日
辻本好子さんのこと
「ささえあい医療人権センターCOML(コムル)」理事長の辻本好子さんが、去る6月18日病気のため亡くなりました。その死亡記事はほぼ全国の新聞に掲載されました。「ささえあい・・・・」と聞いてもピンと来ない方もいるでしょう。でもそんなあなたも、お医者さんの診察・治療を受けて、嫌な思いやつらい経験をしたことがあると思います。
そんなことがないよう「賢い患者になりましょう」を合い言葉に、患者側から医療側に言いたいこと、医療側から患者側に言いたいことをどんどこ発信してきたのが、この「コムル」でした。“対等な関係の中で医療を受けましょう”という発想は今ではだいぶ浸透してきましたが、コムルが発足した1990年頃はほとんどありませんでした。
そんなコムルの活動をぐいぐい引っ張ってきたのが辻本好子さんでした。発足のころ何度かお話をしましたが、とても意思が強くて聡明で、それでいて子どものような純朴さがただよう素敵な女性でした。弁護士になりたてだった私に「医療事故の裁判、どうか頑張ってくださいね」と優しく声をかけてくださいました。
日本酒が好きと言われ、何度か新潟の地酒をコムルに送ると、「スタッフの女性たちが『新潟のお酒だ』と奪い合いです。」と自筆の丁寧なお礼状が届きました。
今も医療事故に関する法律相談は絶えることがありません。辻本さんたち先達が築いてきた基礎の上にりっぱな建物を建てていきたいと思います。
(弁護士 金子 修)
著者:金子 修
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親の宗教活動と子どもの人権
被災地各地のオンブズマンが集まりました