新潟合同法律事務所(新潟県弁護士会所属)

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2026年9月29日

かみつけの里博物館

 6月下旬、県外出張の帰途、高崎駅で途中下車し、バスを利用して市の郊外にある「かみつけの里博物館」を訪ね、二つの前方後円墳と埴輪を見学した。

1998年にオープンした博物館は、五世紀後半に築かれた保渡田古墳群(国指定史跡)を核とする「上野野はにわの里公園」の一画にある。北側には八幡塚古墳、西側には二子山古墳がすぐ傍にあり、少し離れた北側には薬師塚古墳がある(今回は見学しなかった)。博物館はこの古墳群を生み出した社会を、豊富な周辺遺跡群と関連づけて解明し、榛名山麓の古代文化を日本史や東アジア史の中に位置づける展示を目指しているという。

 榛名山は1500年前に2度の大噴火を起こし、山麓を覆いつくした火砕流や土石流(洪水)によって当時の社会は地中深く埋没した。博物館が建てられた一帯も度重なる洪水で、幅3キロ、長さ5キロ以上にわたって深さ4メートルに及ぶ土に没した。1500年の後、新幹線をはじめとする様々な開発で、深い地下に次々と調査のメスが入れられ、その結果、火山灰にパックされた古代人のくらしが蘇ることになる。

 今から1500年前につくられた八幡塚古墳は、かつては大きく削られていたが、5ケ年にわたる発掘調査を基に築造当時の姿に復元整備された。墳丘は全長96メートルで3段に造られ、斜面は葺石で飾られている。墳丘の周囲には内堀、外堀、外周溝が巡り、墓域の長さは190メートルに及んでいる。

八幡塚古墳の前方から登って後円の登頂に行くと内部を見学できることが分かり、階段を下りて後円部の中に入ってみると、「王の棺」が置かれていた。「柔らかい石を身と蓋に分けて切り出し、くりぬいて造ってある。・・・魔除けや復活を祈って内部は赤く塗られている。この石棺は国内でも大きな部類に入り保存状態も良い貴重な資料だ」という説明文が添えられていた。被葬者は、古墳の充実度からみて、この頃、上毛野各地に勢力を持った豪族達のなかでも代表的な人物であったと考えられている。 保渡田古墳群とその周辺では、五世紀の人物・動物埴輪が多量に出土し、日本の埴輪研究には欠かせない資料として知られているという。人物や動物の埴輪は、外部から古墳を見る当時の人たちを意識して作られ、いろいろな役割の人物や動物を交え、群像として配列され、並べ方には一定の物語(ストーリー性)があるようだ。埴輪群像は当時の重要な儀式を表し、王から民衆への何らかのメッセージを込めて造形されたと考えられているが、メッセージの具体的内容は分からない。研究課題のひとつになっているのだろうか。

弁護士 中村周而

著者:

さまざまな問題を依頼者の皆様と一緒に考え、解決をめざします。 最近は、社会の高齢化が進む中で、高齢者をめぐる貧困、医療、介護、家族との関係などさまざまな問題が深刻さを増しています。私もそうですが、団塊の世代を含めた高齢者が、もっと声を大にして問題の深刻さを訴える必要がありそうです。

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