2015年2月3日
福島原発避難者訴訟
事務書誌ほなみ117号掲載
福島原発事故により、福島から避難されている方々を原告とする訴訟は、一〇月二〇日に二五八名もの方々による第三次追加提訴を行い、原告数は七一一名に達しました。福島県内から避難されている方を原告とする訴訟としては、全国最大規模の訴訟に発展しています。事故から三年半が経過する今をもって、新潟県内には多数の避難者がおり、訴訟に踏み切られている現状は、政府が述べる「事故の収束」とは、程遠いものと言わざるをえません。
訴訟は、これまで四回の期日が開かれ、国や東電は本件の事故を予見できたか、事故を回避するための必要な注意義務を尽くしたか、自主的避難をされている原告については避難行動をとることに合理性があったか、原告の被った損害の内容等が争点となっています。国と東電は自らの責任を否定しようとしておりますが、新潟県弁護団は全国の弁護団とも連携して、国と東電の責任を明らかにし、避難者の被害実態を明らかにする訴訟活動を進めています。
全国的な情勢においても、訴訟の争点は煮詰まりつつあり、今年は一つの山場を迎えそうです。引き続き、多くの方々に関心をもっていただけますよう、お願いいたします。
弁護士 近藤明彦
著者:近藤 明彦
話しやすい雰囲気で相談・打合せを行い、丁寧な事件処理をすること。依頼者の皆様の満足と納得を最優先にし、安心感を得ていただけることを目標として頑張っています。以前依頼者であった方から、別の事件の相談を再び受けること(リピート)、別の相談者を紹介していただくこと(孫事件とでも言いましょうか)が多く、そのことが私にとって大きな励みになっています。お客様から満足していただけたかどうかのバロメーターであると考えるからです。
4のつく年は不穏・動乱、5のつく年は平穏・平和
日本百名山を人力のみで繋ぐ!