2015年2月5日
新潟中央環状道路事業認可差止訴訟
1 「新潟中央環状道路」は、「防災・減災」「救急医療」「通勤・移動」「物流」「観光」のための道路として、現在、新潟市内各地で建設が進められている道路です。
2 この道路事業は、昭和60年代の構想段階から、各地で調査・検討などが進められてきました。旧白根市においても、市議会において様々な議論がなされ、平成9年には、旧白根市内を通るルートを「概略ルート」として、同ルートに沿った道路建設を推進していくこととの住民合意に至りました。そして、平成17年3月の市町村合併の際にも、「概略ルート」に沿った道路建設を進めることが前提とされました。つまり、旧白根市民としては、この「概略ルート」に沿った道路建設を前提として、市町村合併を受け入れたといえます。
3 しかし、平成22年、新潟市は、この「概略ルート」に沿った道路建設を突如として変更し、その変更した内容を前提とする都市計画決定必要な行政手続きを進めています。これに対して、旧白根市内の住民らは、旧白根市の住民合意を無視した変更であることや、「概略ルート」による建設は合併の際の市町村間の合意事項であったこと、ルートの変更に合理的な理由がないことなどを理由として、新潟市に対して事情の説明を求めるとともに、本件各工区のルート変更について抗議の意思を表明しました。しかし、新潟市は、住民の反対を無視し、形式的な説明会、公聴会を開催し、変更後の都市計画を前提とした道路工事の実施を行うべく入札等を行うに至りました。
4 そこで、平成26年11月、旧白根市住民ら数名は、旧白根市民らの意向を無視したルート変更については、道路行政における行政の裁量を逸脱、濫用したものであるとして、事業の差止めを求め、新潟地方裁判所に事業認可の差止訴訟を提起しました。
皆様のご支援とご協力の程よろしくお願いいたします。
弁護士 二宮淳悟先生
著者:二宮 淳悟
2010年12月 当事務所入所 ・新潟県弁護士会 東日本大震災復興支援対策本部 本部長代行 ・新潟県弁護士会 憲法改正問題特別委員会 副委員長 ・新潟県弁護士会 糸井川大規模火災対応本部 事務局長 ・日本弁護士連合会 災害復興支援委員会 運営委員 ・関東弁護士会連合会 災害対策協議会PT 委員
「イスラム国」事件と自衛隊
4のつく年は不穏・動乱、5のつく年は平穏・平和