新潟合同法律事務所(新潟県弁護士会所属)

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2022年6月13日

解決事例の報告(医療過誤:大腸がんの見落としが問題になった事案)

Aさんは、B医院の大腸がん検査の3年後、がんの進行が発覚して、直腸切断術を行いましたが(人工肛門造設)、その約1年後に死亡しました。

そこで、ご遺族は、B医院に対し、がんの見落としが原因でAさんが死亡したことを理由とする損害賠償請求訴訟を、新潟地方裁判所に提訴しました(訴訟の中で、B医院は、がんの見落としを争い、死亡原因も原発性の肺がんであると主張しました。)。

審理が進む中、裁判所は、「がんの見落としが原因でAさんが死亡したとはいい難い。しかし、B医院が、がん検査の際に生検等をしなかったことで、Aさんのがんを早期に発見できた可能性が相当程度ある。」という中間的な心証を示し、人工肛門造設という後遺障害(7級5号)が残存したことを前提とする和解を提案しました。その後、ご遺族とB医院の間で訴訟上の和解が成立しました。

和解について、裁判所が、がんの見落としと死亡の因果関係を否定したことは残念でした。しかし、生検等をしないことでがんが進行した可能性があると判断したことは、訴訟で私たちが提出した準備書面、医療記録及び医学文献をある程度理解してもらえたと思っています。

大腸がんの見落としをはじめとする医療過誤の問題は、当事務所にご相談ください。ご予約は、電話またはHP(受付フォーム)にてお願い致します(本件の担当弁護士は、土屋・加賀谷でした。)。

弁護士 加賀谷 達郎

著者:

新潟県よりさらに冬が厳しい秋田県で生まれ育ちました(北海道に住んだこともあります。)。縁あって、学生時代を過ごした新潟で、弁護士として活動することができ、嬉しく思います。「弁護士」と聞くと「なるべく関わりたくない」という方が大多数かと思いますが、ご依頼された場合、法律・裁判例を念頭に置きながら、「依頼者の方にとって一番良い解決は何か」を考え、業務に務めたいと思います。雪国育ちですが、スキーはできません。しかし、寒さ・辛さにも耐える我慢強さ、簡単にあきらめない粘り強さには自信があります。TVドラマで登場する弁護士の様な華麗さはないですが、依頼者の方と誠実に向き合い、粘り強く、少しでも良い解決を目指したいと思います。

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