2014年7月24日
「オンブズマン」とは?~「実はよくわからない」方のために~
私は、新潟市民オンブズマンの一員として、新潟県議会議員の政務調査費返還請求訴訟等などに携わっています。
オンブズマンは、主に行政の公金の支出等に対する住民監査請求・住民訴訟の提起を通じて国・地方公共団体の行政活動を監視する団体をいいます(現在行われている新潟市のBRT訴訟も、新潟市の公金支出が違法であることを主張する裁判です。)。簡単に言うと、オンブズマンは、「行政のお金の使い方を、裁判などを通じてチェックする団体」といえると思います。
最近報道で取り上げられる地方議会議員の政務調査費(政務活動費)の支出について、その適法性を住民監査請求・住民訴訟で争うことは、新潟はもちろん全国のオンブズマンが以前から取り組んでいる活動です。
これに対し、行政の政策のみを取り上げて批判や提言をすること、行政サービスに対する苦情は、行政の公金の支出等そのものとはいえず、オンブズマンの活動範囲でないこともあります。もちろん、公金の支出等との関わりで、行政の政策に対して踏み込んだ意見をすることもあります。毎年行われる全国市民オンブズマン大会(今年は9月6日・7日に、岩手県盛岡市で大会が開催されます)はその例ではないかと思います。
学校の教科書や新聞・テレビ等報道で紹介される「オンブズマン」。「名前は聞くが、一体どういうものか実はよくわからない」という方が、この記事を通じて、少しでも「オンブズマン」が何なのかを理解してくれたらとても嬉しいです。
弁護士 加賀谷達郎
著者:加賀谷 達郎
新潟県よりさらに冬が厳しい秋田県で生まれ育ちました(北海道に住んだこともあります。)。縁あって、学生時代を過ごした新潟で、弁護士として活動することができ、嬉しく思います。「弁護士」と聞くと「なるべく関わりたくない」という方が大多数かと思いますが、ご依頼された場合、法律・裁判例を念頭に置きながら、「依頼者の方にとって一番良い解決は何か」を考え、業務に務めたいと思います。雪国育ちですが、スキーはできません。しかし、寒さ・辛さにも耐える我慢強さ、簡単にあきらめない粘り強さには自信があります。TVドラマで登場する弁護士の様な華麗さはないですが、依頼者の方と誠実に向き合い、粘り強く、少しでも良い解決を目指したいと思います。
集団的自衛権とお母さん
(No Title)