2016年2月10日
家族による「経済的虐待」が増えている?
最近、新潟県のある地方自治体と成年後見等についての協議をする機会があり、そこで、家族による「経済的虐待」の事案が増えていると聞きました。
経済的虐待とは、認知症になった高齢者の預金や年金を家族が使ってしまうというものですが、そのケースでは、地域包括支援センターの担当者が成年後見制度を勧めても、親族が申立に反対していて説明も聞こうとしないとのことでした。
私が過去に相談を受けたケースで、同様のものがありましたが、そのような行為に及ぶ背景には、同居家族の低所得、失業、借金などが隠れていて、実際、どこまでが家族としての支え合いで、どこからが経済的虐待に当たるのかというのは、なかなか線引きは難しいです。悩ましい問題ですが、これから益々増えていくかもしれません。
小川和男
著者:小川 和男
問題を抱えているにもかかわらず、誰にも相談できず悩んでいる方は多いのではないでしょうか、そのような方々が気軽に相談できる弁護士でありたいと思っています。まずはお話を聞かせてください。
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