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2012年3月15日

東京電力に対する損害賠償請求 その3~「原発ADR」について~

  東電に対する請求方法として、『請求書』で請求すると「支払は早いけれども、もらえる金額が低い」という問題があります。また、自主避難者の方には、未だ『請求書』が送られていません(平成24年2月17日現在)。

そこで、『原発ADR』への申立という方法があります。

『原発ADR』とは、文部科学省の公的紛争解決機関で、現在は東京と福島県郡山市にあります。原発ADRでは、仲介委員(弁護士等)が、申し立てをした方と東電の間に入り、中立的な立場から「仲介案」を提案し、両当事者が合意すれば、賠償金を受けることになります。

原発ADRを利用した場合、賠償金額の面では『請求書』の方法よりも有利な場合が多く、手続面でも裁判よりも短期間で解決が図れるという利点(約3か月が目安とされています)があります。

もっとも、仲介案に両者が合意しない場合は、裁判など他の方法を利用することになります。なお、個人、会社、団体でも利用でき、申立費用は無料です(郵送費用等は別途)。

当事務所の弁護士も弁護団に加入しておりますので、お気軽にご相談下さい。

弁護士 二宮 淳悟

著者:

2010年12月 当事務所入所 ・2012年~新潟県弁護士会 東日本大震災復興支援対策本部 本部長代行 ・2015年~新潟県弁護士会 憲法改正問題特別委員会 副委員長 ・2019年~新潟県弁護士会 糸井川大規模火災対応本部 事務局長 ・2020年~新潟県弁護士会 学校へ行こう委員会 副委員長 ・2023年~新潟県弁護士会 刑事弁護委員会 副委員長  ・2012年~日本弁護士連合会 災害復興支援委員会 運営委員 ・2018年~関東弁護士会連合会 災害対策委員会 副委員長

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