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2014年6月4日

医療事故(民事賠償請求)のはなし(6)

医療事故の調査について(その2)

せっかく診療記録(カルテなど)の写しを手に入れても、外国語が多かったり専門用語だらけで、素人には内容がチンプンカンプンです。

診療記録(カルテなど)の写しを受け取った弁護士は調査を開始します。まず全体を読みすすみ、必要な部分について外国語の翻訳を依頼したり、医療に関する本を見ながら内容を理解したり、知り合いの医師に相談して専門的なアドバイスを受けたりします。

そして、問題点がどこにあるかを整理し、それに関係する裁判例を調べたりして、法律的にどこまで追及できるかを研究します。

なお、弁護士も医学には素人です。もし多少の基礎的な知識を持っていたとしても、専門的な分野の知識はどうしても足りません。それをカバーしてくれるのが、患者側に立ってアドバイスをしてくれる医師(協力医)の存在です。もし身近に協力医が見つからない場合、『医療事故相談センター』(愛知県名古屋市)などから適切な医師を紹介してもらうこともあります。

このような調査にかかる時間はケースバイケースですが、診療記録(カルテなど)の写しを入手してから3ケ月~6ケ月は必要になると思います。

また、かかる費用ですが、現状では手数料として平均で30万円程度を見てもらう必要があると思います。もちろん、事件の内容が簡単か複雑か、『証拠保全手続』が必要かどうか、などで変わる可能性があります。このほかにも実費が必要です。診療記録(カルテなど)のコピー代、写真撮影代、カルテ翻訳費用、アドバイスをしてくれる専門医師への謝礼や会いに行くための交通費などです。

お金に関する話は大切です。お金でイヤな思いをしないためにも弁護士さんに率直に相談して、依頼の内容や費用を取り決める委任契約書を作成することが大切です。

(弁護士  金子 修)

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