2018年2月20日|著者:小川 和男
被疑者国選制度が拡大します
皆さんは被疑者国選制度をご存じでしょうか。犯罪の嫌疑を受けている人を被疑者といいますが、勾留(逮捕に引き続いてなされる身体拘束)された被疑者が経済的に苦しいなどの理由で弁護人を選任することができない場合に、本人から請求又は法律の規定によって国選弁護人を付けられる制度を被疑者国選制度といいます。 ... 続きを読む
2018年2月13日|著者:金子 修
99.9%
マツジュン(人気グループ嵐の松本潤)主演のドラマ『99.9%-刑事専門弁護士』をよく観ています。「刑事事件で起訴されれば裁判では99.9%は有罪となる」という意味ですが、この数字が小さくなる日がそう遠くない状況になっています。 これまで取調べ室という密室で行われていた「取調べ」が録音・録画され... 続きを読む
2018年1月16日|著者:土屋 俊幸
なくそう学校での心停止の死亡事故
ボールが胸に強く当った、水泳授業でプールの冷たい水に急に飛び込んだ、部活の運動中やマラソンなど、中学生や高校生が心停止で倒れる事故が見受けられます。突然倒れて心停止した場合には、心室細動(VF)や無脈性心室頻拍(VT)で倒れる場合が多く、救急車が来るまでに、迅速な胸骨圧迫と人工呼吸による心肺蘇生とA... 続きを読む
2017年12月29日|著者:中村 周而
特殊詐欺事の「受け子」に未必的故意は認められるか
オレオレ詐欺など特殊詐欺の被害が多発しています。特殊詐欺では、巧妙な事件ほど主犯格のメンバーは表に出ません。逮捕されるのは、事情を知らされないで現金を受け取りに行ったり(受け子)、その受け子を紹介した人です。そのため刑事裁判では、受け子やその紹介者に詐欺の「未必の故意」があったかどうかが争われます。... 続きを読む
2017年11月27日|著者:加賀谷 達郎
介護老人施設入所者の誤嚥事故について
高齢化社会に伴い、ご家族が介護老人施設等で入所生活を送っている方もいると思います。入所された方がその施設で不自由なく生活できること何よりですが、残念ながら、事故が発生することもあります。 ある医療法人の開設する介護老人保健に施設に入所した方が、ロールパンを食べたところ、誤嚥により窒息し、低酸素... 続きを読む
2016年3月28日|著者:近藤 明彦
軟弱土地の宅地分譲による被害と宅地造成業者の責任
新潟市はもともと沼地や川地が多く、地盤が軟弱で沈下が起きやすい地域です。 ときどき起こる紛争として、宅地造成し分譲された土地を購入し、建物を建築したが、地盤沈下によって建物が傾くなどの被害が生ずることがあります。 このような場合、土地の購入者は、宅地を造成して分譲した会社に対して、損害賠... 続きを読む
2016年2月10日|著者:小川 和男
家族による「経済的虐待」が増えている?
最近、新潟県のある地方自治体と成年後見等についての協議をする機会があり、そこで、家族による「経済的虐待」の事案が増えていると聞きました。 経済的虐待とは、認知症になった高齢者の預金や年金を家族が使ってしまうというものですが、そのケースでは、地域包括支援センターの担当者が成年後見制度を勧めても、... 続きを読む
2015年9月15日|著者:加賀谷 達郎
賃貸マンションの賃借人の子どもがマンション内で迷惑行為をしたことについて、両親の責任が一部肯定された事例
東京地方裁判所平成27年2月24日判決(判例時報2260号73頁)は、マンションの賃借人の未成年者の子どもが行った迷惑行為について、両親の責任の一部を認めました。 マンションの借主であるYさんは、奥さんと、子ども(6歳)の3人でマンションに住んでいました。ところが、子どもが、マンション内の他... 続きを読む
2015年5月31日|著者:鈴木 麻理絵
刑事事件Q&Aシリーズ5
Q:高校生の子どもが万引きをしてしまい警察に逮捕されました。少年事件の場合、通常の裁判ではなく、家庭裁判所に送られると聞きましたが、今後、どのようなことになるのでしょうか。 A:少年事件の場合、成人とは異なり、基本的には家庭裁判所で「審判」が行われます。 ただし、少年事件が家庭裁... 続きを読む
2015年5月16日|著者:加賀谷 達郎
インターネットのサイトから写真をダウンロードし、自ら運営するブログに写真をアップロードしたことにつき、写真の利用権原の有無の確認を怠ったとして、著作権侵害の過失を認めたケース
インターネット上に掲載された写真(撮影者Xさんに著作権がある物)を、Yさんが、インターネット検索サイトの画像検索結果からダウンロードし、Yさん自ら運営するブログに写真をアップロードして掲載しました。 このことにつき、東京地方裁判所平成24年12月21日判決(判例タイムズ1408号36... 続きを読む